実践事例中学校1年1人1台タブレット

美術
色を学ぶ


上越教育大学附属中学校
寺田 寛教諭

ロイロノート・スクールを活用して色をグルーピングし、色の性質について理解を深める授業を展開します。

中学校美術の学習のスタートとして、色の性質について学習し、色面構成の制作へとつなげました。
まず256色の色見本を見て自分の好きな色ベスト3を選び、近くの席のクラスメイトと紹介し合いました。その後、「暖かさを感じる」、「明るい色」など、自分なりの視点を設けてグルーピングしました。
そして、色見本から選んだ任意の色カードを扇状に並べ、ロイロノートを使用して撮影し、その画像に名前を付けます。それを10分以内にできるだけグルーピングし、撮影した画像はつないで提出箱に提出させました。その後、提出箱を共有し、クラスメイトがどのような視点で色をグルーピングしたか、その方法について話し合いました。
「色の三要素」と「有彩色・無彩色」について教師が説明し、色相・彩度・明度を視点にグルーピングの方法を見直しました。合わせて、色料の三原色を用い、混色により色相環を作成し、色と色の関係について理解を深めました。そして、それぞれについて該当する色の例を色見本から抽出して扇状に並べ、ロイロノートで撮影して学習のまとめを作成し、本時のまとめとしました。


ロイロノート導入のメリット

  • タブレット端末を用いることで、生徒の学習意欲が高まるとともに、短時間に、たくさんの仲間分けを試して記録することができます。これをロイロノートで扱うことにより、それぞれの画像に見出しを付けたり、個人のノート上で整理したりすることができました。
  • 提出された回答を共有することで、クラスメイトがどのように仲間分けをしたのかを知ることができます。仲間分けの方法に共通点を見いださせることで、色の性質についての理解も深まりました。 また、共有した回答を示しながら生徒がどんどん互いの考えを説明したり、説明を補足したりするなど、主体的に学習活動に取り組む姿が見られました。

実践の目標

色をグルーピングする視点を考えたり、仲間のグルーピングの方法を考えたりすることで、色の性質について理解する。

実践の場面

1. 色見本を見て、好きな色を紹介し合う

色見本を見て、自分の好きな色ベスト3を選び、近くの席のクラスメイトに紹介した。その際、できるだけその色が好きな理由を話すこととした。
実践の時期は入学してまもなくであったため、自己紹介を交えて好きな色を紹介し合うことにした。

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2. グルーピングの方法を考え、色を仲間分けする

色見本の色256色を、「暖かさを感じる」、「明るい色」など、自分なりの視点でグルーピングした。色見本から選んだ任意の色カードを扇状に並べ、ロイロノートを使用して撮影し、その画像に名前を付けた。10分の制限時間内にできるだけ多くグルーピングを行った。撮影した画像は、つないで提出箱に提出した。

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3. 仲間分けの視点について話し合う

提出箱の回答を共有することで、生徒はクラスメイトの回答を閲覧し、どのようなグルーピングをして名前を付けたのか確認した。
そして、仲間分けの視点が分からないものや、自分では思いつかなかった視点で仲間分けされたものについて質問したり、紹介したりした。クラスメイトの回答を熱心に確認する様子や、自然と互いのグルーピング方法を紹介しあったり、クラスメイトと方法を推察する様子が見られた。

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4. 色の性質について確認する

「色の三要素」と「有彩色・無彩色」について教師が説明し、生徒はそれを受けて、色相・彩度・明度を視点にグルーピングの方法を見直した。
また、資料を基に、純色、清色、濁色についても学習した。そして、それぞれについて、該当する色の例を色見本から抽出して扇状に並べ、ロイロノートで撮影して学習のまとめを作成した。

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