実践事例小学校6年2~3人1台タブレット

理科

月と太陽


宮古島市立平良第一小学校
池間 学教諭

ロイロノート・スクールを用いて、児童それぞれの考えを視覚化して共有する活動を通して、対話が自然に生まれる授業を展開します。

まず、前時までの学習内容である「月の動き方」、「月が光って見えるわけ」についてスライドで提示してペアによる対話で授業内容を想起させます。次に学習の要点を3択のクイズ問題にして、回答を提出します。回答一覧を大型モニターに映して、ペアの学習状況を把握するとともに、クラス全体で確認して、本時の学習につなげていきます。
そして、本時の課題である「月の形の見え方が、日によって変わって見えるのはなぜだろう?」を解決するための実験を行います。太陽と月と地球の位置関係によって、月の形が変わって見えることに気付かせるために、「太陽をライト」、「月をボール」、「地球を自分」と見立て、ボールの位置を変えながら、月の形が変わる様子をロイロノート・スクールのカメラ機能で撮影し、ロイロノート・スクールの画面に、太陽と月と地球の位置関係が分かるようにカードをレイアウトします。
実験で記録した画像を他のペアに送り、実験の結果をお互いに共有することで、対話が生まれます。
さらに「半月(下弦の月)」の画像を提示し、太陽との位置関係について考える課題を出します。ワークシートに自分の考えを書き込み、グループ内で確認して、最後に学習のまとめと本時の振り返りをします。


ロイロノート導入のメリット

  • 児童それぞれの考えが視覚化でき、お互いの考えを確認することで対話が生まれました。
  • 月の見え方が変わる様子を画像に残すことで、太陽と月と地球の位置関係を視覚的にまとめることができました。
  • グループの中でタブレットをペアで使用することで友達との対話が自然に生まれ、様々な考えを共有することができました。

実践の目標

  • 月の形の見え方は、地球から見た太陽と月の位置関係によって変わることを理解する。

実践の場面

1. 前時の振り返り(ペア)

前時の学習内容「月の動き方」「月が光って見えるわけ」についてスライドで提示し、ペアによる対話で授業内容を想起させる。

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2. 前時の振り返り(クラス全体)

学習の要点を3択の問題にしてクイズ形式で振り返る。児童は3色のカードから、正解だと思う色のカードを提出する。
ロイロノート・スクールの提出機能を用いて、回答の状況を大型モニターに映して、ペアの学習状況を把握するとともに、クラス全体で確認し、本時の学習につなげる。

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3. 実験を行う

本時の課題である「月の形の見え方が、日によって変わって見えるのはなぜだろう?」を解決するための実験を行う際に、カメラ機能を活用する。「太陽→ライト」「月→ボール」「地球→自分」にそれぞれ見立て、ボールの位置を変えながら、月の形が変化する様子を撮影して記録する。

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4. 実験結果をまとめる

記録した画像を用いて、ロイロノート・スクールのデスクトップ画面上に、太陽と月と地球の位置関係が分かるようにカードをレイアウトする。地球から見た月と太陽の位置関係を、実際に撮影した画像をつなげていくことで、月の形の見え方が変化することがイメージしやすくなった。

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5. 実験結果をシェアする

実験で記録した画像を他のペアに送り、実験の結果などについてお互いに共有することで対話が生まれた。また、時間内に月の見え方について記録がうまくいかなかったペアは、他のペアの実験画像を参考にすることで課題解決の手助けとなる。

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6. まとめと振り返りを行う

さらに「半月(下弦の月)」の画像を提示して、太陽との位置関係について考える課題を追加する。そして、なぜ月の形が変化して見えるのかということについて、ロイロノート・スクールに記録した実験結果と、下弦の月と太陽の位置関係の動画から、自分の考えをワークシートにまとめる。最後に本時の振り返り(感想)をワークシートに書く。

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