実践事例中学校3年4人以下で1台タブレット

理科

宇宙の中の地球


守山市立守山北中学校
中西 亮平教諭

ロイロノート・スクールを活用することで、全員が同じ課題を同じ速度で理解でき、星の年周運動について学びを深めることができます。

まず、季節によって見られる星や星座が違ってくることや、誕生月とその月に見られる星座が違うことについて確認します。その後、黄道十二星座の写真を机上に並べて、太陽の方向にある星座が誕生月の星座となることを考え出しました。そして、季節によってどのように星座が見られるか問う小問題と、星座が記されたカードを配布し、それを利用しながら班ごとにその問題について話し合い、意見をまとめます。
それをロイロノート・スクールのカードに記入して教師に送信します。教師は生徒が提出したカードを比較表示し、考えが間違っていないかどうか確認しました。全グループが同じ答えであった場合は詳しい説明はせず、異なっているグループがあった場合はそれぞれの意見を比較して共有し、説明を行いました。
最後に、特定の星座が一ヶ月後にどの方角で観察できるかについて考えました。これまでと同じように班ごとに話し合い、考えをカードに記入して、教師に提出します。提出されたそれぞれの班のカードを比較表示し、考えを共有しながら、年周運動について確認しました。


ロイロノート導入のメリット

  • 多くの小問題を授業の中で取り組むときに、一つずつ配布すると小さなプリントが多くなります。また、一枚にすべて記録して配布すると、どれについて考えればいいか分からない生徒や、同じ歩調で考えずに先の問題を解いてしまう生徒がいます。しかし、ロイロノート・スクールを使用することで、一問ずつ問題や図を配布でき、生徒全員で同じ課題について考えることができました。
  • ホワイトボードを使っても全員で一問ずつ一緒に理解していくことはできますが、生徒が図を書き写す時間が必要になり、いくつかの考えを記録することができません。その点、ロイロノート・スクールではカードを複製していくつかの考えを記録することができるため、視覚効果も期待できます。

実践の目標

  • ロイロノート・スクールを活用し、班内で話し合ったり、考えた事を他のグループに説明したりすることができる。
  • 他のグループと自分の意見を比較・考察し、課題を解決することができる。

実践の場面

1. 誕生月と季節に観察される星座が違うことを確認する

まず、誕生月の星座と季節毎に観察できる星座が違うことを確認する。
1年を周期として星座の見え方が変化することを確認した。その後、黄道十二星座の写真を机上に並べて、太陽の方向にある星座が誕生月の星座となることを考え出した。

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2. 季節毎にどの方角に星座が見られるかを考える

季節によってどのように星座が見られるかを問う小問題と星座が記されたカードを配布し、班ごとにその問題について話し合う。

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3. 班ごとに考えを話し合う

配布したカードを利用して、季節によってどのように星座が見られるかを班ごとに話し合って答えを出す。
この時、配布したカードを使いながら説明する生徒や、ホワイトボードに記入して説明する生徒がいて、様々な方法で考えを共有することができた。最終的に班で意見をまとめた。

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4. それぞれの班の意見を比較し、確認する

例題についてそれぞれの班で考えた事をロイロノート・スクールのカードに記入して、教師に提出する。教師は生徒が提出したカードを比較表示し、考えが間違っていないかどうか確認した。全グループが同じ答えであった場合は詳しい説明はせず、異なっているグループがあった場合はそれぞれの意見を比較し、共有した。

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5. それぞれの班の考えを共有し、説明する

難しい問題については、それぞれの班の意見が異なることがある。そのため、それぞれの班の意見を比較表示し、共有し合った。
生徒から提出された画像だけでなく、その場で出た意見について説明するため、電子黒板に直接記入しながら説明をした。

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6. 星座の見える方角が変化する理由を説明する

年周運動をする中で、3月に真南に見られる星座が、4月になったらどの方角に見られるかを考えた。まずこれまでと同じように、班ごとに話し合い、教師が配布した考えを記入するカードに記入して教師に提出する。提出されたそれぞれの班のカードを比較表示し、考えを共有し合う。
今回は理解することが難しい内容だったため、生徒に送信した記入用のカードと同一のものを電子黒板に提示し、それに直接書き込みながら班ごとの考えを共有し、年周運動について確認した。

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