実践事例小学校3年3人1台タブレット

社会

店で働く人と仕事


名護市立小中一貫教育校
屋我地ひるぎ学園
安里 友貴教諭

ロイロノート・スクールのシンキングツールを使い、個人やグループの考えを比較・分類・まとめることが効果的にでき、深い学びにつながります。

スーパーマーケットはたくさんの人に買い物をしてもらうためにどのような工夫をしているのか、実際に見学に行き、店の工夫が分かる写真を撮影しました。見学では、自分たちで課題を設定して見通しを持つことで、より「店側の工夫」に迫れるようにしました。
本時では、実際にスーパーマーケットで記録してきた店側の様子を、ロイロノート・スクールのシンキングツールを使い、比較・分類・整理をしていきました。まず、シンキングツールの「Xチャート」を使用して、自分たちの班が見つけた店側の工夫を、①安さ、②品ぞろえ、③お客をよぶ、④使いやすさの4つに分類します。その後、自分たちのグループが発見した「この工夫はすごい!」という工夫をタブレットを使って整理し、発表します。見つけた店の工夫を共有し、新たな疑問やその工夫の目的について問いを深めていきました。意見や感想を引き出しながら、工夫の秘密に近づけ、本時の振り返りを行います。
まとめの課程では、地域にあるスーパーマーケット以外の店の工夫や努力について比較しながら、それぞれの店の良さを整理していきました。さらに、これまでの学習で身につけた知識を活用して、自分が店長ならどのような工夫をしたいのかを考える表現活動を行いました。


ロイロノート導入のメリット

  • ロイロノート・スクールは児童の操作能力の習熟が早く、導入から短時間で活用につながります。今回の活動でも、写真撮影→写真の選定→比較・分類→発表までとてもスムーズに行えました。
  • 3人1台の方式によって自然に協同の形になり、意見交換や練りあいが生まれます。直感的な作業が可能なため、学習意欲の高くなかった児童も身を乗り出して活動に参加する姿が印象的でした。また、今回はシンキングツールが使えたことにより、比較・分類がより効果的にできて深い理解につながったと思います。

実践の目標

  • 自分たちの住んでいる地域では、人々が工夫をしながら販売に関する仕事をしており、これらの仕事が自分たちの生活を支えていることがわかる。
  • 身近な地域の販売の仕事について観察・調査したり、表現したりすることを通して、仕事の特色や他の地域との関わり、仕事に携わる人々の工夫、及び消費者の願いを具体的に考えることができる。

実践の場面

1. 前時の学習を振り返る

前時にスーパーマーケットに見学に行き、たくさんの人に買い物してもらうためにどのような工夫をしているのか、店側の工夫が分かる写真を撮影した。その中から数枚の写真を取り上げつつ、これまでの活動の流れを振り返る。

2. めあてを設定する

学習課題を確認し、本時のめあてを設定する。

学習課題:スーパーマーケットは、たくさんの人に買い物をしてもらうために、どのようなくふうをしているのだろう。
めあて:スーパーマーケットで見つけたくふうをまとめて、くふうにかくされたひみつを見つけよう。

3. お店の工夫を4つに分類する

シンキングツールの「Xチャート」を使用して、自分たちの班が見つけた店側の工夫を分類する。①安さ、②品ぞろえ、③お客をよぶ、④使いやすさの4つに分類していった。この4つに当てはまらないものが出た場合は、黒板に貼っていくことにした。

4. 班ごとに「お店の工夫」を発表する

自分たちのグループが発見した「この工夫はすごい!」という工夫をタブレットを使って整理し、それを発表する。タブレット上で話し合いながら考えをまとめているので、スムーズに伝えることができた。

5. 情報を共有する

黒板を使って、グループで見つけた店側の工夫を共有する。そこから、「どうして、店の入り口には新鮮なものを置くようにしているのかな」、「どうして、店の中にもチラシを置いているのかな」など、新たな疑問やその工夫の目的について問いを深めていく。

6. まとめと振り返りを行う

意見や感想を引き出しながら、工夫の秘密に近づけ、本時の振り返りを行う。
まとめ:スーパーマーケットの工夫には、お店で働く人のお客さんへの思いやりが隠れている。
まとめの課程では、地域にあるスーパーマーケット以外の店の工夫や努力について比較しながら、それぞれの店のよさを整理していく。さらに、これまでの学習で身につけた知識を活用して、自分が店長ならどのような工夫をしたいのかを考える表現活動を行う。