実践事例小学校5年2人1台タブレット
総合的な学習の時間

地域の魅力を再発見して発信しよう


京都市立錦林小学校
長野 健吉教諭

地域の魅力をまとめたCM動画を作成し、地域への愛着を深め、伝える力を育てます。

CM作成の情報を集め、それを授業毎にカードに記録していきます。
最もCMで使いたい情報を最上部に置き、その情報に繋がる細かい情報を最下部に置く、ピラミッド型の図式(ピラミッドチャート)を使って情報の整理をします。
整理された情報をロイロノートのカードに書き、カード同士を繋げていくことで、CM構成カードを作成していきます。
CM構成カードをもとに、グループ内でアドバイスをしながらカードの順番を入れ替えたり、コピーしたりしてCM構成をしていきます。
言いたいことを初めに持ってきたり(頭括型)、最後に持ってきたり(尾括型)、両方に挟んだり(双括型)することを意識しながら、再構成してCMを完成させていきます。


ロイロノート導入のメリット

  • CM作成の情報を授業毎にカードにしておくことで、CMを実際に構成する際、「これまでの情報をつなげて考える」という児童の思考に即した活動ができるようになりました。
  • カードで全体の構成が可視化できるので、ダイレクトにアドバイスができます。アドバイスを受ける方も、何を伝えられているのかが分かりやすくなりました。
  • カードをつなげることで動画が仕上がっていくので、順番を入れ替えて構成を変えることができます。
  • 友達の良い所を参考にする時、コピーしたカードを並べて自分の構成の比較をしたり、直接カードを入れ込んだりすることができます。
  • 再構成をする時には、頭括型、尾括型、双括型をカードの入れ替えや、コピーで簡単にできます。そのため、伝えたいことをより明確にすることができました。

実践の目標

地域の魅力を約1分間の動画で伝える内容を考え、作成する。

実践の場面

1. 情報を整理する

単元を通してこれまで集めてきた情報を整理する。
付箋に要約した内容を書き出し、観光に関わる情報・地域を支える活動に関わる情報(またそこに携わる人)にカテゴライズし、情報の区分を明確にする。

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2. CM内容を構造化する

もっとも主張したいものを最上部に置き、その主張に繋がる要素を最下部に配置する、シンキングツール(ピラミッドチャート)を使う。
今回の場合、最上部には「人が支えていること」が伝わるキャッチコピーを配置する。
最下部には「観光」の要素を配置し、そこから「人」へ繋がるように、中央の部分にはそれに繋がる言葉と、地域を支える活動を配置する。

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3. CM内容を構成する

ピラミッドチャートに配置した付箋の構造を、さらに細かく伝えたい順番に構造化していく。
付箋の間に線を入れてつなぎ、それに従ってロイロノートのカードを作成する。
言葉で書いたカード(◯◯の写真・地図・◯◯というキャッチコピーなど)を配置しながら、CMの流れを確認する。
言いたいことを初めに持って来る頭括型、最後にもってくる尾括型、両方に挟む双括型の構成を、カードの移動によって効果を確かめながら作成するようにする。

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4. アドバイスの準備をする

グループごとに作成した構成カードをお互いに見合わせ、言いたいことが伝わる構成になっているかアドバイスを考える。
良い点・改善点・興味深い点・質問などを、シンキングツールのPMIシート(P=良い、M=改善すべき点、I=面白い)を使って整理し、的確なアドバイスができるようにする。

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5. アドバイスをする

キャッチコピー・◯◯の写真など、相手グループの構成にアドバイスをするカードを作成して送信する。
何枚目と何枚目の間に入れるという明確な指示をし、実際に構成に入れ込んで送信することもする。
なぜそのようにすれば良いのか、理由を明確に伝えてより良いCM作成のためにアドバイスをする。

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6. CM内容を再構成する

グループ同士でのアドバイスを受けて再構成をする。
足りない情報はこれまで収集したものから付け足したり、新たに収集したりする。
また、写真などを実際に配置して完成のイメージを作る。

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