実践事例塾・高等部3年数学1人1台タブレット

積分の計算と演習、区分求積法

区分求積の体得=自力での解法マスター

前回の内容を踏まえたうえでの、次回以降を睨んだ「基礎体力=基礎学力」作り。

前回の授業の理解度の確認から入ります。カリキュラムとしては次回の授業が難しい単元(積分の応用)なので、今日の授業は、次回の準備を進める回次となります。
内容としては、テキストの問題から扱うべきものを抜粋した授業プリントをロイロノートで、生徒に配信し、演習させます。
教師は机間巡視をして、生徒の進み具合と理解度を確認しつつ、個別にアドバイスをします。途中、段階的にホワイトボードでヒントを与えながら、最終的な解答・解説は事前準備した解説プリントを配信することで、授業の効率化につなげています。

栄光ゼミナール高等部 ナビオ津田沼校
高橋先生

ロイロノート導入のメリット

生徒管理、学習管理が容易です。教師側でも生徒側でも、記録が残るシステムなので、「いつ、何をやったか」、「どのくらい理解できたか」などの振り返りが容易になりました。解き直しの問題の提出なども楽です。

実践の目標

区分求積の与式変形のマスターが科目的には目標です。正確には、次回までに完璧になってくれていることこそ今回の目標なので、宿題を多めに出すことにしていました。
その宿題を生徒がこなすために、ロイロノートの資料のどこに注目すればよいのか、どの順番でその資料を参考にすればよいのか、さらに自分のミスの傾向を、体得してくれれば、今回の授業は成功です。

実践の場面

1. 小テストを実施し、その日のうちに添削して返却

授業の開始にあたって、前回の内容の理解度を計ります。生徒は解いた問題をロイロノートの提出箱へ、提出します。
教師は、全員の答案を比較することが可能です。
クラス全体だけでなく、生徒一人ひとりの理解度を確認することができます。授業内の演習時間や、授業間の休憩時間を利用して採点・および添削し、その日のうちに返却しています。

2. 予定の確認

授業の内容とは直接の関係はありませんが、高3ということもあり、進路指導の面談も大切な業務です。アポイントを取る際に、1人ずつ予定を確認していくのではなく、小テスト同様にロイロノートを活用することで、教師・生徒とも時短をはかることができます。
画面上での一覧化がなされているので、ダブルアポイントの危険性を回避でき、予定の提出がなされていない生徒にも、即対応が可能となります。

3. 先週のノート(解説)再配信

理解が浅い部分が発見できれば、前回の授業内容から、必要な部分を小テスト後、再配信します。
よほどのことがない限り、「もう一度見ておこう」という簡単な指示で十分だと思います。「再配信=苦手=要復習」という公式が容易に成り立つので、自宅学習や授業内の演習での参考資料として役に立ちます。
教師としても板書などの手間をかけなくて済むのはありがたいです。

4. テキストは広げません!

先生から送られてきた資料をもとに、各自が演習に取り組みます。
テキストを使用しないことで、机の上がすっきりすることも大事ですが、それ以上に目の前の1問に集中できます。
生徒の演習中、教師は、前述した小テストの採点や、面談の予定を組みます。生徒は、再配信された資料などをもとに、自分で答えを出すことに懸命になってくれます。授業としては、時間を見計らって次の段階に移ります。

5. ICTと対面教育の融合を目指して!

次の段階とは、解説です。演習時に、手こずることがあれば、ホワイトボードを使っての解説を段階的に入れます。
これは、全体への解説ですが、細かな部分へこだわることは一切しません。後述しますが、解説用のプリントも用意してあるため、最後はそちらを配信すれば、十分だからです。あくまでもヒントを与え、その後、生徒個々の状況を机間巡視で確認し、アドバイスをしています。

6. 解説プリント→宿題指示もロイロノートで!

その問題の解説プリントを配信します。手書きのものや、以前他の授業でホワイトボードに書いたものなどを写真に撮り、送るようにしています。
こうすることで、解説時間を必要最小限に抑えることができ、解説を聞く生徒と、次の問題を解くべき生徒の分離が可能になりました。ここまでの流れを授業内に繰り返し、最後に宿題を出しますが、こちらもロイロノートで指示を出すのみで終了です。