実践事例塾・高等部3年英語1人1台タブレット

Japan Times ST(英字新聞)を使った総合回授業

英字新聞で最新のニュースを学び合う

幅広い英語力と教養、異文化理解力を身につける。

Japan Times STを使った授業は、英語4技能育成やNIE(Newspaper In Education)の流れを受けて導入されたものです。
時事英語に触れたり、リスニング力を高めたりすることはもちろん、自分の意見を英語で書いてまとめたり、発表したり、記事内容についてディスカッションしたりする英語力を身につける指導が、今求められています。

栄光ゼミナール高等部 ナビオ国立校
酒井先生

ロイロノート導入のメリット

  • 回答の共有で、さまざまな考えに瞬時に触れられる点。
  • 全員に回答を提出してもらうので、全員参加型の授業が展開できる点。

実践の目標

  • 音声だけを聞いて、記事内容を把握すること。
  • 1つでも多くの単語・英文を聞き取ること。
  • 時事問題に1つの解答は存在しないので、自由な意見交換で議論を深めること。
  • 1人でも多くの生徒が、国内の諸問題や世界が抱える事がらに興味・関心を広げること。

実践の場面

1. 出されていた課題の確認

オバマ氏の広島演説を聞いた上で、自分が気に入ったフレーズを1箇所ピックアップして、訳を作ると同時に、どうしてその箇所に惹かれたのかコメントをロイロノートで提出することが課題として出されていました。
みんなの回答を共有して、それぞれの生徒の着眼点の違いを検証しました。

2. ディクテーションのテスト

記事によって授業内容は変わりますが、今回は政党結成に関する記事で、音声を聞きながら、空欄部分を埋めるディクテーションを実施しました。
1回では空欄がなかなか埋まらないので、3回ほど音声を流しました。よく知った単語でも前後の単語とのつながりで、うまく聞き取ることができないこともあります。
音声は早過ぎず遅過ぎず、分からないときは家に持ち帰って繰り返し聞くこともできますし、テキストと和訳と照らし合わせながら再度聞くこともできます。

3. 答え合わせでも、いろいろな気づき

今一度、音声を流しながら答え合わせをします。スペルが少し違う場合もあったり、似ている違う単語を書き入れてしまったりと、答え合わせの状況は人によってさまざまです。
生徒に様子を確認することで、先生も生徒も気づかない弱点が浮き彫りになることもあります。
音声は何度も繰り返し聞き直すことが大切です。

4. 時事的な内容に触れることのメリット

今回扱った題材のように、時事ネタで音声もあるので、生徒の反応は非常に良いです。
今の入試では、英文記事がそのまま出題されるケースも多く見受けられますから、日ごろから社会に関心を向けて、教養力を磨くことはとても大切です。
また、紙の教材ではタイムリーな時事英語になかなか対応できませんが、ICTを活用することで、それが実現できています。

5. 18歳選挙権問題

折しも、この日は参議院選挙前の木曜日でした。生徒の約半数が有権者でした。
与野党の争点を簡単に説明した後に、模擬選挙を実施しました。与党派は青のカード、野党派は赤のカードを使い、さらに自分が一番大切だと思う論点を英語で記述して先生に提出してもらいました。

6. みんなで意見の相違を確認

この時点では、ほぼ半分に、きれいに意見が分かれました。それぞれの生徒が自分なりの意見をしっかりと持つことが大事で、どっちが正しい、間違っているといった議論は不毛です。
授業後の休み時間には、イギリスのEU離脱について話し合っている光景も見受けられました。
こういった授業をすることで、日常的に社会や経済、国際問題などに興味が広がっているのは、とても喜ばしいことです。