実践事例中学校2年美術1人1台タブレット

つたえる
-公園を魅力的にするピクトグラムのデザインとサイン計画-

サイン計画をPRしよう

ロイロノート・スクールでスライドショーを作成し、自分たちの作品を魅力的に伝える授業を展開しました。

ピクトグラムについて学習した上で、学校に隣接する公園内の案内表示について調べました。そして、グループごとに公園をより魅力的に使うことができるようにすることを目的としてテーマを設定し、サイン計画を立案していきました。
生徒は、サイン計画に基づいて使用するピクトグラムを作成し、公園内の写真と自分が作成したピクトグラムの写真を合成して設置イメージを作成しました。最後に、ロイロノートを用いてサイン計画のテーマや内容、魅力を伝えるスライドショーを作成しました。
その後、作成したスライドショーを全体で共有し、スライドショーを閲覧しながら相互評価を行っていきました。

上越教育大学附属中学校
寺田 寛教諭

ロイロノート導入のメリット

  • 鑑賞の活動において映像メディアを取り入れて作品発表を行うことができ、学習指導要領上でいわれるような表現の活動と鑑賞の活動を関連付けるための手立てを得ることができました。
  • デジタルを用いることで、生徒の表現意図を視覚的に、より明確にとらえることができるようになりました。これにより、生徒相互に鑑賞する場面において、仲間の作品や活動への生徒の興味・関心が高まりました。
    また、主体的に作品を見たり、意見交換を行ったりする様子が見られるようになりました。

実践の目標

自分たちのサイン計画を魅力的に伝えるために必要な内容を考え、作品画像などのスライドを用いてプロモーションムービーを作成することができる。

実践の場面

1. スライドショーをまとめる視点を考える

自分たちのサイン計画を魅力的に伝えるために必要な内容について話し合いました。
生徒からは、①サイン計画のテーマ、②設置のイメージ、③設置により期待される効果、④色や形の工夫、⑤設置方法の工夫などが挙げられました。
①、②、③はどのグループも共通で取り上げる内容とし、その他にPRポイントや特筆すべきことなどについてグループで話し合い、スライドショーに盛り込みました。

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2. PRポイントを整理し、構成を考える

生徒は、自分のグループのサイン計画のテーマや魅力をどのような順番でどのように伝えるか、構成を考えました。
スケッチブックに簡単な絵コンテとして表したり、ナレーションの原稿を書いたりして、ムービー作成の設計図としました。そして、グループで役割を分担し、自分が担当するスライドを決めていきました。

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3. スライドショーに使用する素材を準備する

取材の際に撮影した公園の画像と、自分が作成したピクトグラムを撮影した画像を合成し、設置イメージを伝える画像を作成しました。
プレゼンテーションアプリにある「インスタントアルファ」、「背景の削除」などの機能を用いて画像を合成。画像のスクリーンショットを撮影し、ロイロノートに取り込んでカードとして用いました。

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4. スライドショーを作成する

ロイロノートに画像を取り込み、テキストなどを加えました。また、解説や工夫などのナレーションを録音しました。
1枚の画像が5秒以上になる場合は退屈になるので、クローズアップした画像やピクトグラムだけの画像などとつなぎ合わせました。
また、1枚あたりの時間を設定し直して、魅力をより伝えやすいスライドになるよう工夫しました。グループでそれぞれの内容を確認し、グループのリーダーのタブレットにカードを送って編集を行いました。

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5. スライドショーを仕上げる

取りまとめたカードをつなぎ合わせ、スライドショーを作成しました。再生して内容を確認し、タイトルページなど更に必要なスライドがあれば作成して追加することとしました。
また、改めて構成や言葉遣いなどについても確認し、スライドを作り直したり、ナレーションを録音し直したりする生徒もいました。

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6. 他グループのスライドショーを視聴し、相互評価をする

生徒達たちは、作成したスライドショーを提出箱に送信しました。
生徒と回答を共有し、グループでスライドショーを閲覧しながら相互評価を行いました。評価の視点は、共通の内容とした①サイン計画のテーマ、②設置のイメージ、③設置により期待される効果とし、それぞれを4段階で評価して講評を書き出しました。
自分のグループ以外のサイン計画から「○○賞」としてグランプリを選出した。学級全体でグランプリのスライドショーの魅力について紹介し合いました。

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