実践事例小学校6年1人1台タブレット

総合的な学習の時間
修学旅行


台中日本人学校(台湾)
折内 大輔教諭

4つの学習段階でロイロノート・スクールを活用することで、修学旅行の内容がより深まり、学習が定着します。

「事前の調べ学習」、「バスの中での発表会」、「現地で発見したことの撮影」、「事後のまとめ学習」の4つの学習段階でロイロノートを活用しました。
「事前の調べ学習」の段階では、修学旅行の見学地を割り振りし、調べる内容を分担します。割り振られた部分について、ネットを中心に様々な情報を集め、カードにしてストックしていきます。その後、それらの情報を整理し、発表会用のプレゼンを作成します。完成したプレゼンは、修学旅行の移動時のバス内で発表します。
発表後、見学地に到着したら、ロイロノートのカメラ機能で事後学習のまとめで使えそうなところを撮影します。修学旅行後の「事後のまとめ学習」では、下級生にわかりやすく伝えることを目標にロイロノートでプレゼンを作成し、下級生に対して報告会を行いました。


ロイロノート導入のメリット

  • 事前の調べ学習が従来のPCを活用したものよりも、極めて短い時間で進めることができました。ネット上で必要な情報をどんどんカードとしてストックできるところが魅力的です。
  • バス内でプレゼンを行ったことで、現地到着時の興味関心が従来のしおりを使っての指導よりも強くなりました。
  • 事後のまとめ作業も、現地で撮影してきた写真をそのまま活用できるので、自分たちで短時間で作成することができました。
  • 文字を減らしたプレゼンを作成した結果、発表内容の原稿をマル読みするだけという児童が減りました。

実践の目標

  • 調べた内容をみんなにわかりやすくプレゼンできる
  • 現地で知ったことを上手に活用することができる

実践の場面

1. プレゼンに必要な情報を集める

修学旅行の見学地を児童たちに割り振りし、調べる内容を分担する。割り振られた部分について、ネットを中心に、図書や写真集など、様々な資料をカードにしてストックしていく。
その後、集まったカードを整理し、重要なポイントを要約してプレゼンを作成する。バスの中で発表をする際、文字が多いと読みにくいこととバス酔いしてしまう児童がでると予想されたため、プレゼン内の文字はきわめて少なくするよう指導した。国語科で学習してきた要約力を活かす場面ともなる。

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2. バスの中で発表をする

事前学習では、調べたことをしおりとして印刷するのが一般的だったが、情報量が多すぎて頭に残らなかったり、バス内で直前に読み合わせるということは難しかった。そこで、教師の携帯電話とタブレットをテザリング機能で接続し、バス移動時に事前学習で作成したプレゼンを発表させる。
こうすることで、どの児童も見学地到着直前に情報を共有することができ、現地見学の際の理解の深化につながった。
また、カラー画像で情報を見ることができ、テレビ番組を見ているような感覚で発表を聞くことができるため、発表後の質問も多く、発表側も聞く側も意欲的に参加することができた。

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3. 現地で報告会用の写真を撮影する

修学旅行後、下級生向けにロイロノートを使って報告会をすることをあらかじめ伝えておく。そのために必要な写真を撮影するよう指示しておいた。こうすることで、現地到着後、目的意識を持って見学するようになった。

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4. 撮影した写真に書き足す

現地見学で撮影した写真はカードとなってストックされている。これらを整理し、発見したことや学んだことを書き足していく。すでに事前学習で同様の作業を行ったので、スムーズに進めることができた。

5. 学んだことを下級生に発表する

下級生に向け、現地で学んだことを発表する。これまで6年間学習してきたことの集大成として取り組んでもらった。報告会では、タブレットを大型テレビにつないで大画面で見ることができるようした。

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