実践事例高等学校1年物理基礎1人1台タブレット

波の基本性質

波動の理解を深めよう

回答を共有して理解を深め、伝える力を育てます。

教科書のアニメーション教材を使って、固定端と自由端の特徴を講義します。
教科書の例題レベルの問題をロイロノートで配布し、生徒は回答を教師へ送信します。
生徒の回答を一覧表示して、アドバイスや個別指導を行います。
応用問題は、問題集やプリントの指定された問題を解き、解説はせずに質問対応のみにします。単元で重要な問題は、ロイロノートで全員に配布し、回答を共有するため、一覧表示にします。回答者の考え方を参考に何人かで相談、議論をして理解を深めさせます。

鎌倉学園中学校・高等学校
小林 勇輔教諭

ロイロノート導入のメリット

  • 回答の提出が早い生徒、作図が丁寧な生徒、驚くような方法で問題を解く生徒などに対して「いいね」と伝えることができるようになったのが利点だと思います。「いいね」と伝えられた生徒の方法を他の生徒も共有することで、問題が解けるだけでなく、理解を深めることができました。
  • 生徒の回答を利用して解説をすることができるようになったので、板書時間の短縮だけでなく、様々な生徒の考え方を比較しながら解説を実施することができるので、生徒の理解が深まりました。 教員が用意した解説よりも、生徒の回答を利用することで、他人事ではなく、自分たちのことだという認識が高まったように感じます。
    また、問題を解き終えてから解説を待つまでの時間と、生徒が板書を書き写す時間をゼロにすることができました。
    その結果、Actual Learning Time(生徒が実際に学習している時間)を増やすことができました。

実践の目標

固定端・自由端での波の反射の特徴を理解し、合成波(定常波)の様子を作図できるようになり、回答を共有することでその理解を深める。

実践の場面

1. 前回の復習をする

前回の基本問題演習の回答を利用して、定常波についての復習を実施する。
各生徒はプロジェクターに表示された回答だけでなく、自分の回答も確認しながら前回の内容を再確認する。

2. 固定端・自由端反射の特徴を講義する

教科書のアニメーション教材などを利活用し、固定端・自由端反射の特徴を講義する。
内容は最小限に留めたダイジェスト版で実施する。

3. 基本問題の演習を行う

教科書の例題レベルの問題をロイロノートで配布する。
回収した生徒の回答はプロジェクターで一覧表示し、間違いのある生徒にはアドバイスをする。
未提出の生徒は個別指導を行い、例題レベルは全員が理解できるようにする。

4. 応用問題の演習を行う

応用問題の演習は、問題集やプリントで実施し、生徒は指定された問題を解く。
全体への解説はせず、質問への個別対応のみ解説を行う。生徒によって進度に差がでることがある。

5. 重要な問題については回答を共有し、学び合う

単元において重要となる問題をロイロノートで配布する。
回収した生徒の回答は、プロジェクターで一覧表示する。
できる、できないに差がでる問題なので、表示された回答や回答者の考え方を参考に、周囲で相談し、議論させる。回答の提出状況によっては、全体に解説をすることがある。