実践事例中学校2年1人1台タブレット

理科

オームの法則・合成抵抗を考えよう


武蔵野女子学院中学校・高等学校
榎本 淳教諭

ロイロノート・スクールを活用して理科を楽しみ、実験を通して、論理的な思考力を養います。

前回学習したオームの法則を復習します。問題のカードを送り、“早押し風”に解答を提出させます。
実験前に、あらかじめ教師側で作成したレポートのカードを生徒に送信し、実験の目的を生徒が入力します。実験操作についての説明をホワイトボードに表示させ、大事な図は拡大して説明を行います。実験の結果を予想して、予想を書いたカードを提出箱に提出させ、なぜそう考えたのかを発表し合います。発表の後、論理的に結果が予想できているのか議論し、全員で考えます。自分がたてた予想をもとに実験をしていきます。結果を記録し、タブレットで写真も撮らせます。結果から実験の考察を行い、自分が予想した結果をもとに“なぜそうなったのか?”を論理的に考える力を養っていきます。
次回の授業で発表を行うためのレポートを作成して、提出させました。


ロイロノート導入のメリット

  • ロイロノート・スクールを使用することで、生徒たちがどのような実験の予想をしているのかすぐにわかることができ、容易に議論することができます。
  • レポートを作成することで、結果と考察の発表形式での授業展開が可能となりました。
  • 年間の実験レポートをクラウド上に保存することで、ポートフォリオ化が可能となりました。

実践の目標

  • オームの法則を復習し、IR=Vを定着させる。
  • 合成抵抗(直列と並列の違い)を考える。

実践の場面

1. オームの法則を復習する

まず、前回学習したオームの法則を復習する。問題のカードを、ロイロノート・スクールで生徒に送信し、解答を提出箱へ提出させる。教師のタブレットの一覧表示画面をホワイトボードに映し、解答が提出順に表示されるのを競う。早押しクイズ風に楽しみながら競うことができた。
解答が限られる場合は、色分けをした選択肢を与え、“提出箱が同じ色になるか”と、楽しみながら復習をする。

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2. 復習問題を解説する

正解者は「先生」として、周囲の生徒に解答方法を教える。その後、解答を生徒達に送信し、再度オームの法則の復習を行う。

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3. 実験目的・操作について説明する

実験前に、あらかじめ教師側で作成したレポートのカードを生徒に送信する。実験の目的の欄に生徒が各自で入力していく。
実験操作についての説明をホワイトボードに表示させ、大事な図は拡大して説明を行う。実験によっては、写真を撮らせ、次回の発表に備えさせる。

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4. 実験結果の予想をする

結果を予想して、予想をロイロノート・スクールのカードに入力して提出箱に提出させる。そして、なぜそう考えたのかを発表し合って論理的に結果が予想できているのか議論し、全員で考える。予想が限られる場合は、色分けをした予想の選択肢を与え、色ごとになぜそう考えたのかを発表し合う。

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5. 実験を開始する

自分がたてた予想をもとに実験していく。結果を記録し、タブレットで写真も撮らせる。ロイロノート・スクールの手書き機能で、写真に直接書き込ませて、その現象に気づかせるようにすることもある。

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6. 考察をアドバイスし、レポートを提出する

結果から実験の考察を行う。自分が予想した結果をもとに“なぜそうなったのか?”を論理的に考える力を養っていく。
次回の授業で数名に結果と考察の発表を行わせ、時間があれば生徒に発表の仕方を評価させることもある。発表のためのレポートを生徒たちは真剣なまなざしで作成していた。作成したレポートを提出して本時の授業を終えた。

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