留学生との交流を通じて、研修旅行で行った研究課題をより広い視野で捉え、国際性の伸長を図る授業を実現します。
2年生の5月に行われた研修旅行の成果を、英語で留学生向けにプレゼンテーションをする授業を行いました。旅行先の北海道が抱える問題をSSHの探究活動で培った思考力、判断力、表現力を活用して自分たちなりの切り口でまとめ、簡潔に解決手段を提案しアウトプットしました。
実際に留学生の前で英語でプレゼンテーションを行う前に、内容の最終確認を行いました。英語でのプレゼンテーションが初めての生徒たちは緊張する中、足りない語彙力は、身振り手振りのジェスチャーを交えて行い、ロイロノート・スクールを活用した画像や動画で視覚的にカバーしてプレゼンテーションを行いました。本校の生徒がプレゼンテーションを行った後、国内だけにとどまらずグローバルな視野を培って欲しいという思いから、留学生から祖国が抱える問題をプレゼンテーションしてもらいました。留学生からのプレゼンテーションを聞いた後、ロイロノート・スクールの一斉送信で、お互いの国が抱えている社会的課題について共有し、理解を深めていきました。
スーパーサイエンスハイスクール(SSH)・理数教育推進校の研究開発課題の中心となる学校設定教科「探求科」の学校設定科目「PrincipiaⅠ・Ⅱ・Ⅲ」。基礎的な知識を活用し、最先端の学術研究を進める協力研究機関等での体験活動等の探究活動により「学び」・「研究の奥深さ」に触れ、生徒の課題発見能力・課題解決能力を高める課題研究を中心とした科目です。
ロイロノート導入のメリット
- スーパーサイエンスハイスクールに認定され、本校の教育環境は少しずつ変わりはじめています。探究活動の学校設定科目である「Principia」の中では、実験、製作、データ収集、データ活用、フィールドワーク等様々なアクティビティをもとにした仮説、検証を繰り返します。そのサイクルの中で一斉送信や一斉受信、あるいは、インタラクティブな情報のやりとりやリアルタイムでの情報の共有など、ロイロノート・スクールの活用機会は場所を選ばず確実に増えています。
- 画像や動画を駆使したプレゼンテーションのツールとして、探究活動の成果を発表する「ポスターセッション」や「生徒研究発表大会」でも重宝しています。本実践報告はその一部分に過ぎません。本校が掲げる全教科における課題解決型学習(PBL)の実践と深い学びにつながる授業内での問い掛けを、今後もロイロノート・スクールとともに研究開発していきたいと思います。
実践の目標
- ロイロノート・スクールを利用し、事前にまとめた自分たちの考えを英語でプレゼンテーションを行い、表現力の向上を図ることができる。
- 世界の国々が抱える諸問題について、その根底にあるものを理解し持続可能な解決策を考えることができる。
実践の場面
1. アイスブレークと本時の目標を確認する
本時で、生徒とファシリテートしてくれる留学生が初めて対面する。お互い緊張した中で、ドキドキしている様子が伝わってきた。英語でプレゼンテーションを始める前に、本時の目標を確認していった。
2. 最終打ち合わせを行う
プレゼンテーションの前に内容の最終確認を行う。SSHの課題研究でプレゼンテーションをする機会は豊富にあった生徒たちだが、母国語以外でのプレゼンテーションは大多数がはじめての経験なので緊張しているようで、ピリピリしている様子だった。
3. 英語でプレゼンテーションを行う
足りない語彙力は、身振り手振りのジェスチャーを交えて行い、ロイロノート・スクールを活用した画像や動画で視覚的にカバーした。留学生にきちんと伝わっているか、英語はうまく発音できているかなどに注意しながら、プレゼンテーションを行った。
4. 互いの国の社会的課題を共有する
本校の生徒がプレゼンテーションを行った後、留学生から祖国が抱える問題についてプレゼンテーションしてもらった。留学生からのプレゼンテーションを聞いた後、ロイロノート・スクールの一斉送信で、お互いの国が抱えている社会的課題を共有し、理解を深めていった。最後に留学生たちに「自分たちのプレゼンテーションを聞いてくれてありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えた。