実践事例高等学校2年1人1台タブレット

体育

陸上競技(走・投・跳)で撮影した動画を提出し、自分の活動をまとめよう


京都府立清明高等学校
山下 大輔教諭

ロイロノート・スクールで実技動画を提出し、効果的な活動のフィードバックやまとめを実践を行い、課題解決に向けて主体的に取り組む授業を展開します。

まず、ロイロノート・スクールの画面配信機能を使用して、授業のめあてや活動内容を確認します。資料箱に各種目の参考動画や「できるポイント」などの資料を入れておき、生徒が視覚的に動作の確認をできるようにしておきます。本時のめあてや動作のポイントをグループで共有して、グループ単位で練習に取り組みます。各種目ともに毎時間、記録測定を実施して同時に試技の動画を撮影します。
生徒はグループ内で役割を決め、協力して記録測定や動画撮影の活動を進めます。毎時間ハードル走、ジャベリックスロー、走り幅跳びの試技の様子を撮影し、記録用紙と一緒にロイロノート・スクールで提出します。提出した動画はグループや全員で共有し、記録向上に向けて自他の課題を見つけ合います。
教師は毎時間の生徒の動きを動画で確認し、評価や指導のフィードバックに活用します。授業の終盤では保存しておいた記録や動画を取り出し、記録の推移や動きの変化などをレポートとしてまとめます。


ロイロノート導入のメリット

  • 本校は生徒が1人1台タブレットを持っているため、ロイロノート・スクールを活用することで、場所を問わずに目標や写真・動画の説明や共有などをすることが可能になりました。
  • 画面配信をすることで生徒の視覚支援ができ、説明が聞きやすくなります。また、資料箱を活用することで教師の説明を最小限に抑え、生徒同士で動作のポイントなどを繰り返し確認することができます。
  • 毎時間記録や動画を提出することができ、教師はいつでも生徒の技能の変化を確認して、技能の評価や授業のフィードバックに活用することができます。また、提出箱に毎時間の動画が蓄積されるので、ポートフォリオとしても活用することができ、質の高いまとめのレポートを作成することができます。

実践の目標

  • 測定記録と撮影動画から自他の動作の課題を見つけ、課題解決に向けてグループで協力して主体的に練習に取り組むことができる。
  • 課題解決の練習の成果として、記録を更新することができる。
  • 提出した動画や記録をもとに、自分の活動をレポートにまとめることができる。

実践の場面

1. 動作のポイントなどを説明する

1人1台のタブレットを活用し、ロイロノート・スクールの画面配信機能を使用して、授業のめあてや活動内容を確認する。
資料箱に各種目の参考動画や「できるポイント」などの資料を入れておき、生徒が視覚的に動作の確認をできるようにしておく。動作のポイントは教師が説明したり、グループ内で確認したり、練習中に生徒が個別に再確認したりする。 また、授業のオリエンテーションでは記録のまとめ方や、記録・動画の提出方法について説明する。

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2. グループで練習を行う

本時のめあてや動作のポイントをグループで共有して、グループ単位で練習に取り組む。各種目ともに毎時間、記録測定を実施して同時に試技の動画を撮影する。生徒はグループ内で役割を決め、協力して記録測定や動画撮影の活動を進める。
毎時間ハードル走、ジャベリックスロー、走り幅跳びの試技の様子を撮影し、記録用紙と一緒にロイロノート・スクールで提出する。提出した動画はグループや全員で共有し、記録向上に向けて自他の課題を見つけ合う。

3. 記録・動画のまとめを提出する

授業の終盤では測定結果をNumbersのシートに入力し、記録の変化を確認する。また、各種目の撮影動画をチェックした後、グループ内で動画を共有してミーティングを行い、ロイロノート・スクールのテキストカードに感想を書く。最後に、①Numbersのシート(スクリーンショットで写真保存)→②動画3種類→③感想のテキストをつなげて提出箱に提出する。

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4. 授業の振り返りレポートを作成する

授業の最終日に、毎時間資料箱に提出していた記録や動画のデータを活用して、Keynoteでレポートを作成する。記録の変化をグラフ化したり、動作の写真を比較するなど、単元の活動を客観的に振り返る。レポートは1人1作品作成するが、グループで協働して行うことで、互いに自分では気づけない点に気づいて学び合ったり、タブレットの操作を教え合うことができた。

レポート作成の様子
振り返りレポート
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