実践事例小学校5年・オープンプランコース1人1台タブレット

算数

比例 ~きれいにまとめた先に・・・ 新たな発見あり~


加藤学園暁秀初等学校
青山 典義教諭

ロイロノート・スクールを活用して、それぞれの考えを共有して、思考を深めていきます。

比例の意味を児童に教えるため本時では、『一方が2倍、3倍…となると、それに伴って、もう一方も2倍、3倍・・・となる』と教えるのではなく、児童自らが数の変化に気付いたり、数字の関係を発見できたりするように考えました。縦3個、横4個にブロックを並べ、そのブロックを2段、3段と積んでいき、段数と個数の変化を調べ、比例の関係を発見していく活動を行いました。
まず、ブロックを1段ずつ積んでいって写真を撮ります。ロイロノート・スクールでカードにしてつなげて、段数を意識して数の変化を書き込んでいきます。その変化の様子を各自のやり方で表にしたりしてノートにまとめていきました。児童が作成した表を写真で撮り、提出箱に提出して共有し、友達に発表します。発表者をミニ先生とし、ロイロノート・スクールで書き込みながら自分の考えを発表をしていきました。そして、全体でそれぞれの考えを共有をしました。様々な意見が出たので、最後は『比例とは?』と題し、まとめをしていきました。


ロイロノート導入のメリット

  • 今回は1㎤のブロックを使用したので、そのブロックを積む活動を一段ずつ記録でき、何回も見ることができました。
  • 意見の共有はノートを提出すれば、座ったまま全員分を見られるので、作業時間を短縮することができます。
  • 発表をさせたいときに、児童のタブレットで発表ができ、書き込みをしながら分かりやすく発表ができます。

実践の目標

  • ブロックの数や段数を綺麗にまとめることができる。
  • まとめた数字の関係を読み取り、比例の関係を発見する。

実践の場面

1.1㎤を積んで写真を撮る

いきなりブロックが積まれた絵や数字の書かれた表を見て、『比例の関係』につながる活動をするのではなく、児童たちが自分でブロックを並べ、積む活動から学習を始めた。
そこで、一段積むごとにロイロノート・スクールで写真を撮り、段数ごとに何回も確認できるようにした。この活動により、段数とブロックの関係を正確に捉えることができた。また、図や絵では見えない部分を意識することができた。

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2. 撮った写真を見ながら、変化を考える

ブロックを一段ずつ撮った画像を、ロイロノート・スクールでカードにしてつなげて、何回も振り返りを行いながら、段数を意識して数の変化を書き込んでいった。この段階で、段数と数字の関係に意識がいき、教師が何も提示しなくても、その変化の様子をノートに綺麗にまとめ始める児童が増えてきた。

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3. それぞれのやり方でノートにまとめる

『先生、気付いたこと書いていいですか?』、『綺麗にまとめるには・・・表かなぁ?』と児童たちが言い始めたので、それぞれ自分のやり方でノートにまとめていくようにした。段数と数字をまとめていくには、表が一番適していることに気付く児童もいた。
途中で、友達のノートを見に行く時間を3分だけ作ると、新しい書き方や見方を発見し、さらに自分のノートへ書き込み始めていた。

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4. 表を共有する

児童が作った表を写真で撮り、提出箱に提出して共有した。
共有すると、さっきまで自分の表から分かることを書き尽していた児童も、友達の表を見ていくつか気付いたこと・発見したことを書いている様子が見られた。児童の言葉や文字で書かれたものは、他の児童にも伝わりやすいのだと改めて気付いた。

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5. 友達と意見を共有して、自分の考えを深める

発表者をミニ先生とし、ロイロノート・スクールで書き込みながら自分の考えを発表をしていった。発表者は、友達が分かりやすいように工夫しながら発表できていた。ロイロノート・スクールを使用すると、発表をしながら、さらに書き込みができるので、友達に分かりやすく伝えることができる。

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6. 全体で共有する

ロイロノート・スクールで共有をして様々な意見が出たので、最後は『比例とは?』と題し、まとめをしていった。
始めの数字だけではなく、3段と6段の関係・5段と10段の関係といった他の所でも比例の関係が成り立っているということに児童たちは驚いていた。

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