実践事例中学校1・2年2人1台タブレット

体育

器械運動「マット運動」


名護市立名護中学校
小嶺 千秋教諭・大城 貴勢教諭

ロイロノート・スクールで自分の動作から課題を発見し、練習方法を工夫し演技を磨きます。

マット運動を行う前に、器械運動の特性やねらいを知るオリエンテーションを行い、学習の進め方やルール、マナーの確認を行いました。
まず、基本動作の練習方法を確認してから運動に移ります。
次に、基本技に挑戦します。その際、ロイロノート・スクールで自分の動きを撮影し、撮影動画から課題を見つけ、その練習方法を工夫します。
その後、発展技から各自の技能段階に応じた技を選び、挑戦します。基本技の時と同様、ロイロノート・スクールで自分の動きを撮影することで確認し、そこから課題発見・練習方法の工夫を行います。
それから、各自で技の構成を考え、再びロイロノート・スクールで撮影し、その課題から構成を考え直して練習します。
最後に、事前に考えた組み合わせ技の確認をし、構成した組み合わせ技を通して演技します。授業のまとめとして、全員の発表を、ロイロノート・スクールの動画で振り返りました。


ロイロノート導入のメリット

  • 動画を活用し、自分の動きを視覚的に確認でき、自ら意欲的に技の修正を行うことができました。
  • ロイロノート・スクールをグループ学習に取り入れることで、生徒相互の考えを共有し話し合いを深めることができました。
  • ロイロノート・スクールで撮影した動画を活用し、お互いにアドバイスを行うことができました。

実践の目標

  • マット運動に積極的に取り組むとともに、よい演技を認めようとすること、分担した役割を果たそうとすることなどや、安全に気を配ることができるようになる。
  • マット運動の特性や成り立ち、技の名称や行い方、関連して高まる体力などを理解し、課題に応じた運動の取り組み方を工夫できるようになる。
  • ロイロノート・スクールを活用することで、生徒間のアドバイスによる学び合いができ、生徒自身もマット運動を視覚的に確認することで技の向上を図る。

実践の場面

1. オリエンテーションを行う

マット運動を行う前に、器械運動の特性やねらいを知るオリエンテーションを行う。その中で、学習の進め方や流れを確認したり、学習ルールやマナーの確認を行った。

2. 基本的な動きを確認し、基本動作を行う

まず、基本動作の練習方法を確認し、ゆりかご・手押し車・補助倒立などの基本動作を行う。
次に、前転・後転・開脚前転・開脚後転片足平均立ち・頭倒立・補助倒立などの基本技を確認して挑戦する。
その際に、ロイロノート・スクールで自分の動きを撮影し、撮影した動画から課題を見つけ、練習方法を工夫する。

3. 基本技を滑らかにし、発展技に挑戦する

倒立・前方倒立回転・伸膝後転などの発展技から、自己の技能に応じた技を選び、挑戦する。発展技ができない生徒は、傾斜マット、壁マット、跳び前転用マットなどで、頭倒立、跳び前転、後転などの練習を行う。場面2と同様、ロイロノート・スクールで自分の動きを撮影し、撮影した動画から課題を見つけ、練習方法を工夫する。

4. 技を組み合わせて演技を考える

各自の技能段階に応じた技の構成を考える。ロイロノート・スクールで自分の動きを撮影し、撮影した動画から課題を見つけ、構成を考え直す。完成度を高めるために3つの技を通して練習する。

5. 自分の力に合った組み合わせを考え、演技する

事前に考えた組み合わせ技の確認をし、構成した組み合わせ技を演技する。組み合わせ技がスムーズにできるよう仲間と互いに励まし合い、タブレットを活用してアドバイスをし合う。上手な生徒には、演技をしてもらう。

6. ロイロノート・スクールで振り返る

全員の発表を、ロイロノート・スクールの動画で振り返り、授業のまとめとした。これまでの授業では、技の習得には教科書を使ったり友達や教師からのアドバイスが主なため自分のイメージと体の動きが合わず技術を向上させることが難しい面があった。ロイロノート・スクールを活用したことにより、自分の動きを視覚的に確認でき、自ら意欲的に修正を行う姿がみられ、技の向上に結びついた。また、生徒一人ひとりの意識が高まり「わかった~」「こうすればいいんだ!」という声が自然に聞こえてきた。グループ学習で話し合いを深めることもできた。