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波動 波の性質 波の振動

生徒参加型の波の導入

協同学習を通して、生徒が一体となって問題に取り組み、議論しながら理解を深める授業を展開します。

まず、授業の冒頭で生徒に動画を見せ、本時の内容をイメージさせ、ゴールを見せました。
次に、媒質の単振動をコマ撮りし、教師が演示実験を行います。生徒はコマ撮りしたものを画像で確認して、媒質の単振動が波のグラフになっていることを知ります。そして、単振動の周期を変えて写真を撮るなどして、y-tグラフを理解していきました。教員が作成した波の資料を生徒に配信し、資料をもとにy-tグラフを作図します。さらに問題演習を行い、知識を定着させました。
今度はy-xグラフを理解させるために、生徒の中から代表者を選んでウエーブをさせ、生徒の動きを止めて写真を撮ります。この写真を観察することで、y-xグラフを理解させ、さらに理解度を上げるために問題演習を行いました。問題の解答を教師に送信し、おもしろい解答を比較しました。
最後に宿題を配信し、宿題にどのような意図があるのか説明を行いました。
その後、次時の内容を教科書のPDFを参照しながら説明し、授業を終えました。



日本体育大学柏高等学校
熊井 允人教諭


ロイロノート導入のメリット

・教師が1人で行っている演示実験も、タブレットを通して生徒の手元で、自分自身が実験しているように感じることが出来るので、ライブ感を大切にしながら議論できました。

・実験自体を記録した後に、復習することができるので、生徒の理解度が上がったように感じます。

・授業にもメリハリが生まれ、生徒も授業に積極的に参加できるようになったと思います。


実践の目標

・波全体としては動いているが、媒質はただ単振動しているという、イメージしにくい基礎的な波の物理量を理解する。

・y-tグラフと、y-xグラフを読み取ることができるようにする。


実践の場面

1. 授業内容のイメージとゴールを示す

授業の冒頭で動画を見せ、生徒に本時の内容をイメージさせることでゴールを見せる。
しかし、知識がない中でイメージすることは困難だ。なので、発問を通してどこのポイントを理解すれば良いのかを予め伝え、授業に達成感が出るように促した。



2. 単振動を演示実験し、検証する

媒質の単振動をコマ撮りし、教師が演示実験を行う。
生徒はコマ撮りしたものを画像で確認して、媒質の単振動が波のグラフになっていることをそこで初めて知る。そして、単振動の周期を変え、写真を撮るなどして、y-tグラフを理解した。



3. y-tグラフを作成する

教員が作成した波の資料を、ロイロノート・スクールで生徒に配信する。
生徒は資料をもとに、y-tグラフを作図する。作図することで理解度を上げ、さらに問題演習を行い、知識を定着させる。



4. y-xグラフを理解する

生徒の中から代表者を数名選び、全員の前でウエーブをさせる。
ウエーブを数回行ったら、生徒(媒質)の動きを止めて写真を撮る。
この写真を観察することで、y-xグラフを理解させる。
理解したことを定着させるために、問題演習を行った。



5. 問題演習の解答を解説する

問題演習を解いたら、教師に解答を送信させる。
生徒から送られてきた解答を一覧表示し、おもしろい解答を比較した。
比較された生徒を教壇に立たせて、なぜその解答になったのかをそれぞれ発表させた。



6. 宿題の配布、次時の展望を説明する

宿題をロイロノート・スクールで生徒全員に配信する。配信してから、その宿題にどのような意図があるのか説明を行った。
その後、次回の授業内容を、教科書のPDFを参照しながら説明し、今回の授業を終えた。