実践事例中学校2年数学2人1台タブレット

三平方の定理

証明の展覧会

ロイロノートを使うことで、直感的に考えたり、お互いに考えを共有しながら証明の説明ができるようになります。

本時では、三平方の定理の証明を、ロイロノートを使って取り組みました。
まず、例題としてDudeneyの証明を1つ考えます。タブレットにKeynoteを使って題材を提供し、証明ができることを確かめていきました。ロイロノートとKeynoteを使って、さらに6種類ほどの証明を提供し、それぞれ証明を考えていきます。2人~4人程度のグループで話し合い、考えがまとまったところで、ロイロノートで説明を書いたり、図を書き加えたりして、証明を完成させていきました。自分たちが作り上げた証明で、うまくいかなかったところや、悩んだところを周囲の人たちと共有したり、教師に聞いたりして、さらに証明を深く考えていきます。
考えた証明をカードに入力し、教師に送信します。代表のグループに全体の前で、証明の説明をしてもらいました。その後、他の証明方法を考えたり、残りの証明について続きを考えたりする時間をもちました。
最後に、授業では発表しなかった証明などについて教師が説明し、本時のまとめとしました。

鎌倉女学院中学校・高等学校
高橋 麻子教諭

ロイロノート導入のメリット

通常の証明は、どこか手がつけにくい印象があり、生徒たちが苦手とする分野の1つでもある。『証明の展覧会Ⅱ』(東海大学出版会)で紹介されているさまざまな『三平方の定理』の証明を題材に、もっとわかりやすく、直感的な証明にチャレンジし、柔軟な発想と数学的思考力を養うことを、目標としている。

実践の目標

今回のような授業を今までどおり行おうとすると、紙を切ったり、貼ったりして考えたり、プリントを配ってその中に書き込んだりするというスタイルになります。もちろん、それも生徒にとっては楽しく考えることのできる題材にはなりますが、もっと直感的に考えたり、お互いに考えを共有したりするには、ロイロノートがとても効果的だと思いました。
また、前で発表させたりする際にも、実際に書き込んだり、図に印をつけたりするのにも便利で、発表する力の向上にもつながりました。

実践の場面

1. Dudeneyの証明を考える

まず、例題としてDudeneyの証明を1つ考える。タブレットにKeynoteを使って題材を提供し、実際にパーツに触れて動かしたり、重ね合わせたりしながらDudeneyの証明ができることを確かめていく。

2. たくさんの証明から1つ選ぶ

ロイロノートとKeynoteを使って、さらに6種類ほどの題材を提供し、それぞれ証明を考える。2人~4人程度のグループで話し合い、考えがまとまったところで、ロイロノートで説明を書いたり、図を書き加えたりして、証明を完成させる。

3. 相談して証明を考える

自分たちが作り上げた証明で、うまくいかなかったところや、悩んだところを周囲の人たちと共有したり、教師に聞いたりして、さらに証明を深く考えていく。

4. 証明の発表会を行う

考えた証明をロイロノートのカードに入力し、教師に送信する。
代表のグループに、教師に提出しておいたカードをもとに、証明の説明を進めてもらった。

5. さらに証明を考える

代表グループの発表を聞いた後、自分が行った証明や、他のグループが考えた証明とは違う他の証明方法を考えたり、残りの証明について続きを考えたりする時間をもった。

6. 本時のまとめをする

最後に、授業では発表しなかった証明などについて、ロイロノートを使いながら教師が説明し、本時のまとめとした。