東海大学付属仰星高等学校・中等部 × ロイロノート・スクール

全教員が効果的に
タブレットを
使用する環境を目指して


仰星高校さんの授業を見学すると、ほとんどの先生がiPadを使って授業をされていることにいつも驚かされています。どの先生も必要な場面を読み取って効果的に使い、前向きに授業改善に取り組まれている印象です。
その秘訣を探りたいと思い、村上先生に直撃インタビューを実施してきました!

村上 佳維教諭(教科:数学)
教育のICT化推進委員長

本日授業を見学させていただいた時に、多くの先生がiPadを使って授業されていました。
使い始めてどんな効果がでていますか?

まず生徒に説明をするときは視聴覚教材として使用しています。言葉だけで説明するより視覚的に見る方が、生徒たちの理解が進みます。
資料によっては画面配信をして生徒のiPadに直接資料を映し出すこともあります。擬似的に一対一の関係になっているので集中して話を聞けています。
次に、ロイロノートを使って課題の提出や質問をさせています。提出させた課題は一覧表示出来るので未提出者が一目瞭然ですし、添削をして個別に回答返却もできるので、教員側の管理が楽になりました。また、よくある間違いを教員側が資料の準備をして説明するのではなく、提出された生徒の回答から実際に間違っている箇所を指摘し、説明できます。

教員によっては授業外でもロイロノートで質問することを許可しています。
今まで授業に対して消極的だった生徒も、ロイロノートであれば質問しやすいようで勉強に対して前向きに取り組むようになっています。


多くの先生方が授業でiPadを使えるようになるために取り組んだことはなんでしょうか?

1. 全教員を対象に研修を実施

教育のICT化委員の先生を中心に、iPadの使用方法やアプリの使い方研修を複数回実施しました。具体的には、拡大提示・資料の配布等の研修・ロイロノートを利用して授業実践事例報告会を行いました。
また、アクティブラーニングの研修会もしました。
年配の教員が積極的に参加してくれたおかげで、多くの教員が前向きに研修に参加していました。

2. 同一教科の先生同士でiPadを使った
研究授業を定期的に実施

今年から各教科から先生を二人ずつ選出してもらいiPadを活用した研究授業をしています。
研究授業後に教科会を設定し、その中でiPadの活用方法について話し合ってもらっています。今後はこの取り組みを継続して実施していく予定で、教科での情報共有を活性化したいと考えています。
また、研究授業の他に三ヶ月に一回程度で授業見学週間を設定しています。その週はどの先生も授業の空き時間に必ず一回は他の先生の授業の見学を授業コメントシートを持って、フィードバックするようにしています。

3. 連絡事項等の日々の活動に
ロイロノートを利用

授業外の日々の活動でも、ロイロノートを積極的に取り入れています。
朝の連絡事項・時間割変更や試験範囲の連絡、道徳やHRでの意見集約(文化祭の出し物・合唱コンクールの自由曲など)、ほかにも二者面談前のアンケート集約等、様々な場面で活用しています。
今までは、口頭で連絡していたものがロイロノートで連絡することにより、忘れることがなくなりました。意見集約でも、今までは黒板に書き出していましたが、ロイロノートを利用することで皆が何を考えているか分かるようになりました。また、時間の節約にもなり他の取り組みや生徒の活動に時間を使うことができるようになりました。このように、日々の活動にロイロノートを取り入れることで、身近なツールとしてiPadを使える教員が多くなりました。

学校情報

東海大学付属仰星高等学校・中等部(とうかいだいがくふぞくぎょうせいこうとうがっこう・ちゅうとうぶ)は、大阪府枚方市桜丘町にある私立中学校・高等学校である。
国公立大学への進学を目指す英数特進コースと、東海大学・難関私立大学への進路を目指す総合進学コースの2コースがある。
東海大学の付属校として、建学の精神である「希望を星につなげ」で結ばれる「四訓」を軸に、中等部、高校、大学の学園連携の利点と人的財産を最大限に生かした教育を実施している。 国際社会に貢献できる心豊かで逞しい人材育成のため、高いレベルの文武両道を指針としてクラブ活動を奨励し、生徒一人ひとりの将来を見据えた教育活動を展開している。それは、高いレベルの知を求め、志を高く持ち挑戦する姿勢の育成にあたることにある。

タブレット導入について:2014年よりiPadを導入。今年度から高校1年生がiPad所持し、現在中等部全員・高校1年生が一人一台。教職員も含め、約900台のiPadが日々の学校生活で利用されている。

揚村 洋一郎校長先生


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