実践事例小学校5年3人1台タブレット

理科

電流がうみ出す力


福島県会津若松市立一箕小学校
渡部 美沙教諭

グループで協働してロボットカーをコース通りに走らせるためのプログラムを考えます。

本校では、「ICTの効果的な活用を通した思考力・判断力・表現力の育成」をテーマに、「協働的な学習」、「プログラミング学習」、「交流学習」を柱とした研究を進めています。
本時では、予想をもとにグループで協働して、ロボットカーをコース通りに走らせるための問題解決に取り組みました。対話を活性化させるツールとして、ロイロノート・スクールを活用しています。考えを視覚的に捉えやすくすることで、スムーズな比較検討につなげたり、発表の補助資料として役立てたりしていきました。


ロイロノート導入のメリット

  • 思考が可視化されるので、話し合いが活性化し、児童の思考力が深められます。
  • 考えを比較・検討することができるので、思考を共有することができます。
  • タブレットで写真を撮ったり、書き込んだりすることで、児童の学習意欲が高まります。
  • グループで協働して取り組むことができるので、自然な対話がうまれます。

実践の目標

予想をもとに、ロボットカーをコース通りに走らせるためのプログラムを考えることができる。(思考・表現)

実践の場面

1. 課題をつかむ

前時までに、マインドストームの基本的なプログラムについて実験し、条件を制御しながら、回転・パワー・ステアリングについて、その数値を変化させるとどのような結果が出るのかをまとめておいた。本時ではその結果をもとにしながら、コース通りに走らせるためのプログラムを作成することを確認した。

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2. 予想をもとにプログラムを作る

前時までの予備実験の結果をもとに、クランク型のコース(50cm進む→右に90度曲がる→50cm進む→左に90度曲がる→50cm進む)を進むプログラムを作る。予想をもとに実際のプログラムを組んだ。

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3. コースを正しく走るか確かめる

自分たちの作成したプログラムを作動させ、実際にマインドストームを動かす。予想プログラムで正しく走行できたグループはなかった。グループのメンバーと話し合いながら試行錯誤して、コース通りに正しく走るための問題解決を行う。コースを5つのブロックに分けて考察しながら、プログラムを作っていく。グループのメンバーと協力しながらプログラムを作成した。

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4. 完成したプログラムを発表する

完成プログラムをスクリーンショットで撮影し、ロイロノート・スクールで提出させた。予想プログラムの変更点を書き込み、なぜそう予想したか、なぜ変更しないのかなどの根拠を示しながら発表を行った。発表後、回転・パワー・ステアリングについて、前時までの実験結果を根拠にして数字を変更しながら、プログラムを完成させたことについて全体で確認した。

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5. プログラムをもう一度作る

全体で共有したことをもとに自分たちのプログラムをもう一度確かめた。すでに完成させているグループは、『ひみつのミッション』に取り組んだ。数字の根拠はなにか、今までの実験結果を確かめながら、プログラムの確認を行うことができた。

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6. 成果を発表してまとめる

どのグループもコース通りにマインドストームを動かすプログラムを完成させることができた。コースを折り返してくるという『ひみつのミッション』についても全体で確認した。バックで進んだり、途中で一回転させたり、自分たちで工夫しながらプログラムを完成させることができた。条件を制御しながら実験結果をもとに考えること、論理的に考えることの大切さを一人ひとりが感じることができた。

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