実践事例中学校2年1人1台タブレット

理科

天気とその変化


日本女子大学附属中学校
松本 珠希教諭

天気図の分析と予測から基礎の定着をはかり、学習内容を自分たちの生活と関係づけてとらえます。

学習事項の整理と知識の活用として、天気図の読み取りと天気予報を行いました。
連続した2日間の天気図をロイロノート・スクールで配布し、日本列島各地の天気を分析します。これまでに学習した日本周辺の気団、高気圧と低気圧、前線による天気の変化等の基礎知識を用いた活動になるため、学習内容の定着を確認することができました。
そして3日目の天気図を予測し、白地図に自ら天気図を作成します。自分が作成した天気図を見ながら天気予報を行い動画撮影することで、気象予報士のように、天気図から得られる情報を日常にどう活用していく必要があるのかを考えることもできました。


ロイロノート導入のメリット

  • 白黒印刷の天気図ではなく、フルカラーの天気図を簡単に配布することができた。
  • 画像の複製等も容易なため、自習用、発表用と生徒自身が工夫して効率の良い作業方法を模索することができた。

実践の目標

  • 天気図を見て、日本列島各地の気象を分析することができる。
  • 連続した2日間の天気図から3日目の気圧配置等を予測し、気象予測をすることができる。
  • 予測した天気図から気象予報士が伝えるべき情報を生活体験の中から推測し、オリジナルの天気予報を行う。

実践の場面

1. これまでの学習内容の整理・復習

これまで学習した気象に関する内容を振り返り、気圧配置や前線による雨の降り方などを復習した。

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2. 天気図の分析と考察

連続した2日間の天気図をロイロノート・スクールで配布し、それぞれの天気図を分析する。気圧配置や前線から日本列島各地がどのような天気になっているのか、画像に直接書き込みながら、根拠をもって分析を行った。さらに2日分の天気図を比較し、今後どのように気圧配置が変わっていくのか特徴をとらえ、偏西風の影響について考察した。

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3. 3日目の予測と天気図作成

場面2の考察から、日本列島の白地図に気圧配置や前線を書き込み、3日目の天気図を作成した。前線の変化や、気圧配置が偏西風の影響を受けどのように変わっていくのかも推測した。

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4. 天気予報の準備と撮影

完成した天気図を見ながら、「誰が聞いても理解できる天気予報」に向けた放送原稿を作成した。馴染み深い晴れマークや雨マークを記入することで分かりやすさを追求した。
次に、天気予報の動画を撮影し合った。天気予報を行う中で、気象現象が日常生活へ及ぼす影響などを考えるとともに、日ごろテレビなどで視聴している天気予報で配信されている情報についても目を向けるようにした。

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5. 作成した天気予報の共有

クラスメイトの動画や天気図を見て、自分にはない新たな発想を知り視野を広げる。また、天気図がどのように日常生活へ活用されているのかを知り気象予報への関心を高める。

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