実践事例大学3年1人1台タブレット

国際社会論

国際社会論 第9回「世界の福祉政策を学ぶ」


千葉工業大学
須藤 勲准教授

授業進行の投票を通して、自分たちの選択により物事が決まっていく過程を体験します。

「国際社会論」は100名程度の学生が受講する講義科目で、国際社会を多角的に学ぶことを目標としています。学生が興味を持って授業に臨めるように「もし、千葉が国として独立したら?」というテーマを設定しました。そして、自分たちの(架空の)国「千葉」を、どのような国にしたいか(例えば、福祉政策はどうするかなど)を全員で考え、投票によって決めていくという形式で、講義を進めていきました。
自分たちの選択によって、(架空の)国の体制が決まっていくという体験を通して、国際社会のあり方に興味がもてるよう、心がけました。前後半の2回分の授業の様子を紹介します。


ロイロノート導入のメリット

  • リアルタイムに学生の意見を聞き、教員からコメントすることが可能になりました。
  • 選んだ回答ごとに背景の色を変えることで、学生の意見を視覚的にもわかりやすく紹介することができました。
  • 学生から頻繁に意見を聞いたり質問したりすることができるため、学生たちも主体的に授業に参加するようになりました。
  • 地図機能を使うと簡単に地図への書き込みができ、学生の積極的な回答を促すことができました。

実践の目標

  • 国際社会の様々な事象にについて、「もし、千葉が国として独立したら?」という観点から、「自分事」として考えていくことができる。
  • 国際社会について幅広い知識を得て、それらに対し自分の意見をもつことができる。

実践の場面

1.〈授業1〉「世界の福祉政策について」の資料を配付し、説明する

ロイロノート・スクールを使い、学生に資料を配付する。世界の国々の福祉政策についてまとめた資料を使い、その特徴を紹介していく。順を追って説明したいところは、あらかじめ太いペンで隠しておき、説明時に1つずつ消しゴム機能で線を消しながら進めた。講義の合間に、ロイロノート・スクールを使って簡単な質問をすることで、学生の授業参加を促した。

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2.〈授業1〉学生に質問を提示する

本時のまとめとして、説明した内容に関する質問を、学生に提示する。3つの選択肢から1つ回答を選び、理由と合わせて、ロイロノート・スクールで提出させた。また、意見の紹介と集計の際にわかりやすくするため、どの意見を選択したかによって背景の色を変えるよう指示した。 

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3.〈授業2〉学生からの意見を紹介する

次の講義の最初に、前回の最後に提出された学生の意見を紹介した。色分けされているため、どの意見が多いか、視覚的にもわかりやすく提示できた。また、学生からの意見を集計することで、他の学生がどのような意見をもっていたのか、互いに知る機会となった。

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4. 〈授業2〉ウォーミングアップの質問を行う

次のテーマ(「EUについて」)に向け、簡単な事前質問を行う。「ヨーロッパはどこまで?」という質問を投げかけ、地図に直接線を書き込むよう指示した。

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