長方形、正方形の複合図形の面積の求め方をゲームづくりを通して楽しく発見します。
本単元では「陣取りゲームを作る」という学習課題の達成をめざし、面積の求め方の学習に取り組みます。
児童が面積の学習で作ったステップ・チャートをもとに、教師がプログラムを実装し、児童に提示するという形で学習を進めました。
本時は、L字型の図形ができた場合の面積の求め方について取り上げました。長方形に分けて求積し、足し合わせる方法と、欠けた部分を補った大きな長方形から不要な部分を引く方法の2つの方法を見つけ出しました。
ロイロノート導入のメリット
- 問題が書かれたカードを素早く配付、回収することができ、時間の短縮につながります。
- 提出機能を活用することで、全体の場で発表したり、互いの考えを比較したりしやすくなります。
- 自分の考えを説明するためのさまざまな工夫が容易にできるため、児童の情報活用能力の育成が期待できます。
- 本時では、時間の都合上、比較機能と紙媒体を使って考えを分類させましたが、シンキングツールを使うことで、ロイロノート・スクール上により分かりやすく分類させることができます。
実践の目標
- 面積の単位㎠、㎡、k㎡、a、haについて知り、正方形および長方形の計算による面積の求め方について理解することができる。
- 面積の単位や図形を構成する要素に着目し、面積の求め方を考えることができる。
実践の場面
1. 本時の学習内容を確認し、学習の見通しをもつ
陣取りゲームでは、サイコロの目を辺の長さとする図形を作り、その面積が広い方が勝ちとする。
本時は、L字型の図形を提示し、その求積方法を考える。アイデアを出し合い、これまでに学んできた長方形や正方形の面積の公式が使えそうだという見通しをもたせる。
2. L字型の図形の面積の求め方を考える
L字型の図形が書かれたカードをロイロノート・スクールで配付する。児童一人ひとりが面積の求め方を考える。児童は必要な線をかき加えたり、辺の長さを測ったりしながら工夫して面積を求めた。クラスメイトに説明することを想定し、分割してできた長方形や正方形を色分けする姿も見られた。
3. 互いの考えを説明し合う
児童が自分の考えをクラスメイトに説明し、比べ合う。
その後、自分の考えを書いたカードを教師に提出する。
交流の中で、自分と同じような考え方をしている人もいれば、まったく別の考え方をしている人がいることに気づくことができた。
また、ロイロノート・スクールを使って、互いに説明し合うことで、発表の仕方にも慣れ、自分の考えに自信をもつことができた。
4. 考えを比較し分類する
ロイロノート・スクール上に提出されたカードの一覧から、他と異なる求め方を見つけさせ、学級全体で発表させる。
計算手順をプログラミング用のステップ・チャートにまとめる活動に向け、考えを比較し、分類させる。L字型の図形全体を長方形と正方形に分けて求積し足し合わせる方法と、欠けた部分を補った大きな長方形から不要な部分を引く方法の2つの方法があることに児童自ら気づくことができた。
5. L字型の面積の求め方をチャート図にまとめる
分類した2つの方法をそれぞれステップ・チャートにまとめる。
長方形と正方形の「面積を求める」部分は、前時までに学習した面積の公式にあてはめることを確認する。ステップ・チャートを見渡し、本時の学習を振り返ることで、複合図形の面積の求め方についての理解を深めることができた。
6. 発展的な課題に挑戦する
本時で発見した複合図形の面積の求め方を活用し、凹字型の図形の面積を求めさせる。振り返りで用いたステップ・チャートを見ながら、試行錯誤する様子がうかがえた。