現場の先生に聞く!
インタビュー第1弾

「生徒と教員のインタラクティブなやり取りで、これまでになかった授業が展開されるようになりました」

近畿大学附属中学校
増田憲明教諭

生徒と教員が、インタラクティブにやり取りできる

‐ロイロノートを導入された理由をお聞かせください。

本校は昨年度(25年度)に教員全員がiPadを持ち、教室には電子黒板機能の付いたプロジェクタを設置しました。その環境の中で、本年度(26年度)より生徒全員にiPadを持たせることが決定しておりましたので、教員のiPad、プロジェクタ、生徒のiPadのすべてが授業中に共存できるシステムやソフトウェアが必要であるという結論に至りました。そこで、生徒と教員がインタラクティブにやり取りをできるものを検討し、ロイロノートを利用することになりました。

決め手となったのは、データをクラウドで管理することです。本校の方針で、学内にサーバーを設置しないということになっていましたので、 上記の理由をすべて満たしているもので、新たに何か機材等を設置しなくても導入できる点が他社とは異なっておりました。

また、お話を伺った時点ではロイロノート・スクールは開発中であったため、こちらの意見等を柔軟に取り入れて頂けそうであったことも決め手の一つです。


生徒の意見や答えがリアルタイムで分かる

‐ロイロノートを使って授業がどのように変わりましたか?

生徒の意見や答えを教員へ送ることで、リアルタイムで知ることができるようになりました。スクリーンに投影してクラス全体で意見の共有が手軽にできるので、考え方や解釈の多様性に触れさせることが可能に。また、学習内容が定着しているのかどうか、すぐに確認できるようになりました。意見だけでなく、提出物もその場ですぐ確認できるため、提出率が大幅に上がりました。

また、生徒たちひとりひとりの作業と、グループ作業をより組みやすくなりました。互いの情報の交換やまとめの作業が容易になったように感じます

積極的、意欲的に授業へ参加するようになった

‐ロイロノートを使うことで、どのような効果がありましたか?

教員から生徒への一方通行の授業だけではなく、生徒から教員、生徒から生徒など、今までにはない授業が展開しやすくなりました。クラス全体で一人一人の考えを共有しやすいため、生徒が人前で発表する機会が増えました。それなので、人前で発表することを違和感なくできるようになりつつあります。そして、間違った答えも全ての生徒と共有することが簡単になり、小テスト等を見ても生徒の理解度は高まっているように感じます。

また、タブレット端末を導入すると文章を書かなくなるのではと予想されていたのですが、逆に自分の意見や考えを文章で答えさせることができるようになったので、文章を考える機会が増えたように思います。


‐生徒たちの反応はどうでしょうか?

自分の意見がプロジェクタで映し出されるので、クラスメイトに自分の意見が見られることに抵抗がなくなってきました。
写真やウェブで検索したものを簡単にテキストに載せることができるので、楽しみながら授業に参加するようになりました。書くことが苦手であったり、普段授業参加に消極的だったりする生徒も、ロイロノートに記入するというかたちであれば積極的に意見を発することができていたり、皆の前で自分の解答を取り扱ってもらえるよう書き方に工夫をしたりしています。

使い方次第で可能性が広がる

‐ロイロノートを使ってみての感想、今後の期待、要望などお聞かせください。

『生徒へのレスポンスがその場でできるため、スピーディーな授業が展開できるようになりました。その結果、生徒が吸収する分量も増えたように感じます。授業の可能性が拡がったように感じますが、まだまだこれから拡がっていくと思います』

『ロイロノートやiPadを使うことを前提とした授業作りをまだしているので、何かの代替でしかなく、「ロイロノートでしかできない授業」は正直なところ見いだせていません。しかし何度か手応えを感じることもあったので、特徴を生かした授業を今後も考えていきたいと思っております』

『操作が簡単で、生徒もすぐ使いこなせるようになったことがまずは一番良かったのではないかと思います。教材の配布が簡単にでき、家でもネット環境があればダウンロードできるので、生徒にとって勉強に向き合う時間が長くなったのではないかと感じています。
また、テキストに音声を載せることができるので、ディクテーションなどの活動が簡単にできるなど、使い方を工夫すれば多くの活動をすることができます。今までは教室でしかできなかった活動が家でもできるようになるので、学力においても、勉強に対するモチベーションにおいても今後大きな効果が得られるのではないかと期待しています』

『使い方を考えれば有効なツールに感じますが、画像のトリミングやスライドショーのつながりの部分などでどうしてもキーノートなどとの差が出てしまうように感じます。カードをつなげて発表する際の演出部分がもう少し工夫しやすいものになればと思います』


授業風景の写真